CDPとDMPの違いを用途に応じた利用方法とともに解説 -
更新日:2023年3月20日
現代のマーケティング活動では、データ活用に役立つツールが数多く存在しています。昨今注目を浴びているツールの例が、CDPとDMPです。
ただ、CDPとDMPの違いがよくわからない方もいるかもしれません。また、両者の違いを理解した上で、効果的に使い分ければ、よりマーケティング活動でデータ活用を促進できるでしょう。
そこでこの記事では、CDPとDMPの違いを解説した上で、CDPとDMPの用途に応じた利用方法についても詳しく解説します。
CDPとDMPの違いを理解するために必要な基礎知識
ここでは、CDPとDMPの基礎知識として、以下の2つの観点から解説します。
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- 定義
- メリット
それでは、1つずつ解説します。
CDP
CDPの定義とメリットを解説します。
関連記事: CDPとは?導入目的や機能と併せて解説
定義
CDP(Customer Data Platform、顧客データ基盤)とは、自社の顧客に対して適切なコミュニケーションを取るため、顧客に関するデータを記録・管理・分析するものです。CDPを用いることで、顧客理解を深め正しくセグメンテーションできます。また、CDPではマーケティングだけでなく部門ごとに独立して保持しているデータを統合し営業活動、商品開発などに活用することができます。こうした理由で、ユーザ理解を深めることができるCDPに注目が集まっているのです。
メリット
CDPを用いることで、オンライン・オフラインのデータをユーザ単位で紐づけして、個々のユーザがさまざまなタッチポイントで接した情報や行動をユーザ単位で把握することができます。統合されたユーザデータは、分析やマーケティングなど各プロセスで迅速に活用できます。また、あらかじめ数多くのデータ収集元・活用先ツールと連携された状態でサービスを利用できるため、データ活用基盤構築の労力を減らすことができます。CDPでユーザデータを一元管理することで、Webやアプリ、店舗などで得たユーザの嗜好や行動の傾向を把握し、開発部門や営業部門などでも活用できるでしょう。
DMP
DMPの定義とメリットを解説します。
関連記事:DMPの意味と取り扱うデータ・機能と導入メリットを解説
定義
DMP(Data Management Platform)とは、Web上のユーザ行動データや広告配信データなど、ユーザに関する各種データを大量に一元管理し、活用できるプラットフォームサービスです。インターネットやスマートフォンの普及など、社会情勢や消費者行動の変化が理由で、オンライン上での顧客行動把握や、顧客接点創出に対する必要が増大しています。それに伴い、DMPの需要が拡大しているのです。なお、DMPは以下の2種類に大別できます。
パブリックDMP | 主に、WebやTVなどのメディア企業がサービス提供する外部データを、広告配信などに活用できる |
プライベートDMP(CDP) | 自社データを管理・統合・分析するDMP |
また、インキュデータでは「プライベートDMP」はCDPと同義としており、本記事ではDMPは「パブリックDMP」を意味する用語として記載しています。
メリット
DMPを用いると、メディアや広告から得られたユーザデータは属性(性別、年齢等)に紐づけられます。ユーザデータをセグメントに分類することで、より詳細にターゲット分けして、緻密にマーケティング活動ができるようになります。これにより、販売拡大や離反防止を図るOne to Oneマーケティングを実現できます。
CDPとDMPの違いを理解した上でどう使い分ける?
ここでは、CDPとDMPの使い分け方について、以下の2つを解説します。
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- ユーザを多面的にとらえ、施策に生かしたい場合はCDP
- 広範囲のユーザに広告配信したい場合はDMP
それでは、1つずつ解説していきます。
ユーザを多面的にとらえ、施策に生かしたい場合はCDP
CDPでは、ユーザデータを「複数のタッチポイントから」「長期にわたって」取得・管理できるため、個々の深く理解することが可能です。このため、一人一人の嗜好や行動パターンにマッチする施策を実行できるようになります。
また、DMPで収集する3rdパーティCookieは取得制限強化の傾向にあり、CDPで収集する1stパーティデータはますます重要になると予想されています。今後CDPが活躍するシーンはますます増えるでしょう。
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広範囲のユーザに広告配信したい場合はDMP
匿名のユーザに対し幅広く広告配信したい場合は、DMPを活用しましょう。自社で保有していない3rdパーティデータを活用し、DMPが保持しているユーザのセグメントごとに広告配信が可能です。ただ、先述のとおり3rdパーティCookieの取得規制が加速しており、自社のCDPのユーザデータとDMPのデータを照会する場合、2022年4月の個人情報保護法改訂によりユーザの同意を得るなどの義務事項があります。利用には専門家のアドバイスや確認のもと実施するのが望ましいでしょう。
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まとめ
CDPとDMPは、マーケティング活動においてデータ活用を行う際に役立つツールです。CDPは主に1stパーティデータを長期間保存するツールで、DMPは3rdパーティデータを特定の期間のみ情報を保持するツールです。
匿名のユーザに対し幅広く広告配信したい場合は、DMPで3rdパーティデータを用いてターゲットへ広告配信するとよいでしょう。また、特定の顧客に対し、密接にコミュニケーションを取りたい場合は、ユーザを深く理解でき施策につなげられるCDPがおすすめです。いずれにしても、法令やガイドラインに基づいた適切な同意管理のもと、利用する必要があります。
なお、インキュデータは顧客データ基盤構築やデータプライバシーに関するコンサルティングサービスを行っています。自社のマーケティング活用において、ユーザデータ活用を推進したい方は、ぜひ一度ご相談ください。
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