国内外のO2Oプロモーション事例から学ぶ成功のポイント -
自分の店舗でもO2Oの仕組みを用いてプロモーションを行いたいものの、具体的にどうすればいいのかわからない方もいらっしゃるかもしれません。その場合は、実際の事例を研究すると、具体的にO2Oでどうプロモーションすればよいか、分かるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、国内外のO2Oプロモーション事例を紹介した上で、成功のポイントについて詳しく解説します。
国内のO2Oプロモーション事例
ここでは、国内のO2Oプロモーション事例について、以下の2つを解説します。
-
- 小売店
- アパレルメーカ
それでは、1つずつ解説していきます。
小売店
この小売店A社では、アプリで食材を撮影すると、おすすめのレシピを紹介してくれるサービスを展開しています。対象の食材は店内ポップで紹介されており、ユーザの目につきやすくしています。また、店内の専用自販機では、ドリンク購入後に表示される画面をアプリで撮影すると、店舗内で使えるクーポンをプレゼントしています。これもO2Oプロモーションの一環です。
アパレルメーカ
このアパレルメーカB社は、オンラインストア内の商品ページで、実店舗の在庫数表示を行っています。この在庫数表示は数時間ごとに更新されており、ユーザの来店意欲を喚起してくれています。また、店頭とオンラインストアの会員情報とを紐づけし、双方のポイントを互いに利用できる体制を構築しているのです。これにより、さらなる販売促進につなげています。
海外のO2Oプロモーション事例
ここでは、海外のO2Oプロモーション事例について、以下の2つを解説します。
-
- 工具店
- オーダーメイドスーツECサイト
それでは、1つずつ解説していきます。
工具店
欧州の工具店C社では、O2Oでのプロモーションで大手工具店との差別化を図りました。自社のFacebook上でメンバーになると、ユーザは店舗で工具を無料で借りられるサービスを提供することとしたのです。しかし、元々工具よりもクギなどの消耗品の方が売り上げが大きく、かつ工具を借りるついでに消耗品を購入するユーザが数多く存在しました。そのため、結果的にこのサービスによって、消耗品売り上げアップを実現しました。
オーダーメイドスーツECサイト
北米のオーダーメイドスーツECサイトD社では、複数の拠点を用意しています。その拠点に出向くと、プロのテイラーがサイズを図ってくれるサービスを提供しているのです。オーダーメイドの衣料品はECサイトには不向きと感じるかもしれません。しかし企業は、オーダーメイドでもスーツをECサイトで購入しやすくなる仕組み作りに成功しているといえるでしょう。
関連記事:パーソナライズドマーケティングの意味から活用事例まで詳しく解説! 顧客一人一人に最適な体験を提供
O2Oプロモーション事例で活用されている集客手段
ここでは、O2Oのプロモーションで活用されている集客手段について、以下の4つを解説します。
-
- ECサイト
- アプリ
- SNS
- 位置情報
それでは、1つずつ解説していきます。
関連記事:O2Oマーケティングとは? - 普及の背景・施策例・活用事例まで徹底解説
ECサイト
実店舗の中には、ECサイトも併設するケースが増えてきました。両者を連携させ、ユーザ情報を共有することで、双方のサービス品質を向上させてCX向上につなげられるでしょう。また、ECサイトで予約した商品を店舗で受け取れるようにするなど、利便性アップにも活用できます。
関連記事:再点検!カスタマーエクスペリエンス(CX)の 良質化に必要なモノとコト -
アプリ
店舗アプリを登録してもらい、そのアプリから情報発信して販売促進を狙うことも、O2Oではよく行われています。来店してもメリットを感じられるようにアプリ登録を促進できるかが、成功のカギを握ります。店舗でのアプリ登録者限定サービスの提供や、アプリを会員証代わりに使ってもらうこと、プッシュ通知を使ったクーポンの配布や新商品の案内などが代表的な施策です。
SNS
SNSは、スマートフォンの普及もあり、近年急速に日々の生活に溶け込んできました。ユーザにとって身近で拡散力も高いため、ブランドの認知拡大に向いています。各SNSによって特徴が大きく異なり、SNS利用者のユーザ層もは大きく異なるため、店舗がターゲットにしているユーザ層が多く使っているSNSを優先的に使うことがおすすめです。SNSを使って店舗やイベントへの来場を促すキャンペーンを行うといった施策があります。
関連記事:SNS分析の実践手法 - 生活者や顧客の声に耳を傾ける
位置情報
主にスマートフォンに搭載されているGPSや携帯電話基地局から位置情報を収集し、集客に活用するものです。例えば、ユーザの位置情報を収集して、店舗から近くにいる場合にクーポンをプッシュ配信し、来店を促すといったことができます。
関連記事:O2Oの効果を高めるサービスの種類は?自社サービスへのO2Oの適用効果や代表的な集客手段と併せて解説
O2Oプロモーション事例から学ぶ成功のポイント
ここでは、O2Oプロモーション事例から学ぶ成功のポイントについて、以下の2つを解説します。
-
- 正しい見込み客へのアプローチ
- オフラインへの誘導
それでは、1つずつ解説していきます。
関連記事:O2Oとは? - 基礎知識から関連するキーワード・利点・注意点まで徹底解説
正しい見込み客へのアプローチ
O2Oでは、オンライン完結の購買行動よりも、ユーザがハードルを高く感じる傾向にあります。そのため、将来的な購買が見込めるユーザ層に絞ったアプローチがポイントです。例えばアプリ集客であれば、店舗の主要購買層を特定し、アプリ上でその層に絞った広告を配信することで見込み客へのアプローチを行います。
関連記事:新規顧客獲得のためのデータ活用術 - データで効率化する見込み客の絞り込みとアプローチ
オフラインへの誘導
O2Oのプロモーションを成功させるには、まずはオンライン集客を行う必要がありますが、最終的にはオフラインへの誘導を念頭に置かなければなりません。ただし、オンラインのみで完結せず、オフラインに誘導し、ユーザが実際に来店する状況を作ることには大きなコストが掛かります。どのような狙いでオフラインに誘導をするのか、オフラインへの誘導が顧客や自社に本当に有益な施策なのか、しっかりと検討をした上で実施判断をする必要があります。
まとめ
今や、国内外問わず多くの店舗ビジネスでO2Oプロモーションが導入されています。そのため、自分の店舗でもO2Oプロモーションに挑戦したい方は、まずは先行事例を十分に研究することが成功の近道です。
自分の業界にこだわりすぎず、少しでも自社で実施したいO2Oプロモーションに取り入れられそうな施策があれば、参考にしてみてはいかがでしょうか。
なお、インキュデータはオンライン・オフラインのデータを統合し、新たな顧客体験の創出やマーケティング施策の支援を行っております。販売促進などにO2Oを有効に取り入れたい方は、ぜひ一度ご相談ください。