INCUDATA Magazine_000431_データ連携とは? - 目的から課題・基盤を構築する方法まで徹底解説

データ連携とは? - 目的から課題・基盤を構築する方法まで徹底解説 -

目次

企業活動を行う際には、数多くのデータを活用する必要があります。しかし多くの場合、企業内では複数のシステムを用いてバラバラにデータを管理しているため、必要なデータの所在がわからず、すぐにアクセスできない恐れがあります。

また、マーケティングでは複数タッチポイントで取得する顧客データを統合しないと、顧客の全体像は把握できません。 顧客データの統合を実現するには、データ連携が必須です。

このように 、データを活用するには企業内のシステム同士でデータ連携を行うことが重要です。ただ、データ連携を行う際の課題やデータ連携の基盤を構築する方法について、十分理解できていない方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、データ連携の目的や課題などについて詳しく解説します。

データ連携とは

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データ連携とは、複数のアプリケーション・クラウドサービス・システム間で、データを共有・活用することです。企業は、売り上げや顧客など数多くのさまざまなデータを、さまざまな場所に保管しています。しかし、そのままでは効率的にデータを活用するには適していません。

そこで、異なる保管場所にあるさまざまなデータを組み合わせて有効活用するために必要なのが、データ連携なのです。

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データ連携の目的

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ここでは、データ連携の目的として、以下の3つを解説します。

    • データ活用促進
    • データの一元管理
    • データの信頼性担保

それでは、一つずつ解説していきます。

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データ活用促進

複数のシステム間でデータ連携を行い、最新のデータ同士を必要なタイミングで組み合わせることで、より効果的にデータ活用を促進できます。例えば、マーケティング部門で得られた顧客データを開発部門とデータ連携して共有することで、顧客ニーズを捉えた商品開発を促進できるのです。

複数部署間でデータ連携を行うことで、一つの部署だけでは気づかなかった課題発見や示唆を得ることもあるかもしれません。

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データの一元把握

企業で複数のシステムを運用していても、一元管理できていない場合があります。データ連携を行うことで一元管理が可能になります。例えば、今までマーケティングで得られた顧客データを、SNSやスマートフォンアプリ、実店舗などのタッチポイントでバラバラに管理していたとしましょう。

その場合、各タッチポイントにおける最新の顧客データを十分に把握できません。しかし、顧客データを管理しているシステム同士を連携させることで、各タッチポイントのデータを横断的に把握できます。これにより、マーケティングの全体像を理解しながら、効果的なマーケティング施策を速やかに実行できるのです。

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データの信頼性担保

社員が個別にデータ管理を行っている場合、管理場所ごとにデータに齟齬(そご)が発生する可能性があります。例えば、営業担当者が個別に名刺を管理しており、その名刺情報はSFAで保存しているとします。

ここで、一人の営業担当者が以前名刺をもらった方から、 部署や役職が変更されたと異動後の名刺を新たにもらったとしましょう。ただ、その名刺をもらった営業担当者が、手元では名刺を入れ替えてもSFAで更新して社内全体で情報共有しなければ、管理場所ごとにデータに齟齬が発生するのです。

しかし、データ連携を行って名刺情報の変更を、速やかに社内全体のシステムに反映できれば、データに齟齬が発生しても速やかに気づいて訂正できます。そのため、データの整合性が高まり、信頼性を担保することになるのです。
データの信頼性が問われるもう一つの理由として、これまでの使い方では問題なかったものの、コンプライアンス対応や企業合併といったルール変更が迫られる事態が発生した際、早急な対応や問題を未然に防ぐという目的も挙げられます。

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データ連携における課題

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ここでは、データ連携における課題として、以下の2つを解説します。

    • データ内容・形式の統一
    • システム同士での連携性

それでは、一つずつ解説していきます。

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データ内容・形式の統一

現在でも、データをエクセルで管理している企業は珍しくありません。その場合、手作業でデータ登録を行うため、別々の保存場所にあるファイル同士でデータ内容の整合性が取れなくなっていることもあります。また、ファイルに保存されているレコード同士でデータ形式がバラバラな場合、データ連携を行う際にデータ形式の統一や変換も必要になることに、注意が必要です。

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システム同士での連携性

データ管理のため、社内の部門ごとに異なるシステムを運用しているケースも珍しくありません。しかし、異なるシステムでデータ保存していた場合、システムの仕様上、スムーズに連携できないこともあります。

また、異なるシステム間で連携できるとしても、連携プログラムが必要になる可能性があります。連携プログラムは、「1日の終わりにデータのバッチ処理を行う」など、各システムからのデータ取得タイミング・頻度を考慮しなければならない等、設計難易度が高いものです。システムの規模が大きいと、それだけ連携プログラム開発コストがかかります。

データ連携の基盤を構築する方法

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ここでは、データ連携の基盤を構築する方法として、以下の5つを解説します。

    • スクラッチ開発
    • EAIツール
    • ETLツール
    • CDP
    • ハイブリッド開発

それでは、一つずつ解説していきます。

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スクラッチ開発

スクラッチ開発とは、自社に合わせてオリジナルプログラムを開発することです。既存システムに存在しない機能を実装できる上に、自社業務に合わせて柔軟に仕様を変更できます。

ただ、オリジナルプログラムを開発する分、プログラムのクオリティは開発者のスキルに左右されます。また、機能の追加や改修など維持コストもかかることに注意しなければなりません。

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EAIツール

EAI(Enterprise Application Integration)ツールとは、企業が用いている複数のシステム間のデータを効率的に連携させるためのツールです。データをリアルタイムで正確に連携できる上、システムの保守管理も容易にできます。主にリアルタイムのデータ連携が求められる場面で活用され、大容量データの処理には向いていません。

ETLツール

ETLツールとは、複数のシステム・データベースに蓄積されているデータを抽出(Extract)した後、変換・加工(Transform)した上で出力(Load)させるツールのことです。一定量のデータが蓄積されてから処理を行うことが多いため、膨大なデータをまとめて処理・対応できる反面、リアルタイムでのデータ処理には向いていません。

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CDP

CDP(Customer Data Platform)は、顧客データを記録・管理して、分析するための「顧客データ基盤」です。CDPを用いることで、自社に点在するさまざまな顧客データを統合・分析して、より正確に顧客行動やニーズを分析できます。

また、CDPを利用して自社のマーケティングツールなどを連携させることで、顧客一人一人に合わせたアプローチを実現して、マーケティング効率を高められます。ただ、構築や運用には高い技術力とマーケティングノウハウが必要なので、導入には外注がおすすめです。

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ハイブリッド開発

ハイブリッド開発とは、基盤のうちフレキシブルに変更したい部分をスクラッチ開発で開発し、残りの部分をITツールで開発する方法です。スクラッチ開発とツール双方のメリットを享受できるものの、スクラッチ開発とツール双方の知見が開発の際に求められるため、開発担当者の負担が大きくなります。

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まとめ

データ連携を行うことで、データを一元管理して業務効率化につなげられる上に、点在しているデータの整合性を見ることも可能です。また、複数の部署間でデータ連携を行うことで、一つの部署だけでは気づかなかった知見を得られるかもしれません。

しかし、データ形式の統一やシステム同士の連携など、データ連携には課題も存在します。それらの課題を克服して、より効率的にデータ連携を行えるよう、自社の実情を踏まえて最適な方法でデータ連携の基盤を構築しましょう。

なお、データ連携を確実に行うには高度な知識が求められることが多く、自社のリソースだけでは、十分に行えないことも少なくありません。そのため、データ連携を行いたい場合は、プロフェッショナルに依頼することも重要なのです。

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