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CRM構築で差をつけろ!失敗回避のポイントと成功ステップを徹底解説! -
CRM構築で差をつけろ!失敗回避のポイントと成功ステップを徹底解説!
近年、企業が顧客と長期的な関係を築くためにCRMの導入がますます重要視されています。
しかし、CRMシステムの構築・運用にはさまざまな課題が伴い、想定通りの効果を得られずに悩む企業も少なくありません。運用担当者として「どうすれば失敗を防ぎ、CRMシステムの構築を成功に導けるのか」と頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、CRM構築で押さえるべき基本知識とメリット、構築ステップを解説し、ありがちな失敗と成功に導くポイントについても触れていきます。
CRM構築で押さえるべき基本知識
ここでは、CRM構築で押さえるべき基本知識として、以下の3つを解説します。
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- CRMシステムの概要
- CRMの目的
- 構築する上で重要なこと
- CRMシステムの概要
それでは、1つずつ解説していきます。
概要
基本知識の1つ目は、CRMシステムの概要です。
CRMとはCustomer Relationship Managementの略称で、顧客情報を一元管理し、企業と顧客との長期的な関係構築を目指すマネジメント手法のことを指します。
企業はCRMシステムを通じて、顧客属性や購入履歴、問い合わせ履歴などの情報を詳細に把握できます。それらの情報をもとに個別のニーズに応じた対応をすれば、顧客満足度を向上させ、リピーターやファンの獲得にもつながるのです。
CRMシステムを通じて顧客との信頼関係を築くことで、競合との差別化や売り上げの安定も可能になります。CRMシステムは単なるデータ管理ツールではなく、顧客のニーズを深く理解し、長期的な関係を築くために重要です。
目的
基本知識の2つ目は、CRMの目的です。
CRMの主な目的は、顧客との関係を深めながら自社の売り上げや利益を向上させることです。顧客のニーズや購買履歴、問い合わせ情報などを一元的に管理し、個々の顧客に最適なアプローチを行うことで、満足度とリピート率を向上できます。
たとえば、過去の購入履歴をもとにしたパーソナライズされた提案や、適切なタイミングでのフォローアップを行えば、企業に対する信頼感が高まるでしょう。
さらに、CRMシステムによって得られるデータは、マーケティング活動の精度向上にもつながります。新規顧客の獲得やクロスセル、アップセルの機会を広げられるのです。
CRMシステム導入を通じて、顧客一人一人と長期的な関係を築け、売り上げ・利益の向上を期待できるでしょう。
構築する上で重要なこと
基本知識の3つ目は、構築する上で重要なことです。
CRMの導入において、システムを構築することがゴールではありません。本来の目的は、マーケティング手法を見直し、CRMを活用してLTV(顧客生涯価値)の向上や営業活動の属人化を解消し、自社の売り上げや利益を向上させることです。
CRMシステムを活用することで、従来の運用に比べ、顧客のニーズに合ったアプローチが可能となり、反応率の向上や新規顧客の効率的な獲得につながります。
さらに、顧客に適切な価値を提供することでリピート購入や継続利用が促進され、結果としてLTVが向上し、長期的な収益の安定化を図ることができます。
また、CRMシステムは、顧客情報や活動履歴を組織全体で共有できるため、引き継ぎやフォローアップがスムーズに行えるようになります。
重要なのは、システム構築をゴールとせず、CRMの本来の目的を意識して運用することです。これにより、業務効率の向上と安定した顧客対応を実現できるでしょう。
関連記事:CRMの導入事例を手法・業種別に解説!
CRMを構築するメリット
ここでは、CRMを構築するメリットとして、以下の6つを解説します。
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- 顧客情報の可視化
- 組織間での情報共有
- 営業活動の負担軽減
- 顧客満足度の向上
- 長期的なファン獲得
- 売上向上
- 顧客情報の可視化
それでは、1つずつ解説していきます。
顧客情報の可視化
メリットの1つ目は、顧客情報の可視化です。
CRMシステムを活用すれば、顧客の購買履歴や問い合わせ・接触履歴が一目で確認できます。顧客がどのような製品やサービスに興味を持っているか、どのような問題に直面しているかを把握しやすくなるでしょう。
顧客に対してもよりパーソナライズされた対応が可能になり、顧客満足度の向上や関係の強化にもつながります。
また、顧客の関心や行動パターンをデータとして蓄積することで、マーケティング戦略の最適化も図れます。たとえば、過去の購買履歴から再購買の可能性が高い顧客にリーチしたり、適切なタイミングでクロスセルやアップセルを行うことが可能です。
CRMシステム導入で顧客情報が可視化されることで、データに基づいた戦略的なアプローチが実現し、ビジネス全体の効率と収益性を向上させる効果が期待できるでしょう。
組織間での情報共有
メリットの2つ目は、組織間での情報共有です。
CRMシステムを導入すると、営業部門・マーケティング部門・カスタマーサポート部門など、異なる部署間で顧客情報をリアルタイムに共有できるようになります。
たとえば、営業部門が記録した顧客の購入履歴やニーズは、マーケティング部門がターゲット戦略を考える際に有効なデータとなります。サポート部門が顧客対応を行う際にも、過去のやり取りをすぐに参照でき、よりスムーズで一貫した対応が可能です。
スムーズな情報共有により各部署が最新の顧客情報をもとに活動できるため、顧客満足度が向上し、結果として企業全体の業務効率とパフォーマンスも向上するでしょう。
また、部門間の連携が強化されることで無駄なやり取りが減り、対応の迅速化が図れるため、クロスセル・アップセルの機会を逃さない営業活動が実現します。
CRMシステムを活用した情報共有は、企業全体の顧客対応力を高め、競争力を強化するでしょう。
営業活動の負担軽減
メリットの3つ目は、営業活動の負担軽減です。
CRMシステムを構築して運用すれば、顧客情報の管理やリードの追跡が自動化でき、営業担当者が手作業で行っていた作業が大幅に削減されます。
たとえば、リード情報が自動的に整理され、成約の可能性の高いリードが優先的にリストアップされるようになります。営業担当者は、重要な商談に集中できるため、効率的なアプローチが可能です。
また、顧客との接触履歴やニーズが一元化されるため、次にどのような対応が必要かを瞬時に把握でき、フォローアップのタイミングを逃さずに済みます。
自動化により、営業活動が効率化されることはもちろん、活動負担が軽減されます。より多くの顧客に対応できる体制が整い、結果的に売上向上にも貢献できるのです。
CRMシステムの活用で、営業チームは手間のかかる作業から解放され、戦略的な活動に集中できるようになるでしょう。
顧客満足度の向上
メリットの4つ目は、顧客満足度の向上です。
CRMシステムには顧客ごとの情報が詳細に記録されます。過去の購入履歴や問い合わせ内容、対応履歴などが一元管理されるため、個々の顧客に合わせた対応が可能です。
たとえば、顧客が過去にどのような製品やサービスに関心を持っていたか、どのような質問や問題を抱えていたかを即座に把握でき、迅速かつ的確なサポートを行えます。顧客は企業に対して信頼感や安心感を抱きやすくなるでしょう。
また、CRMシステムを活用すればサポートチーム全体で顧客情報を共有できるようになり、担当者が変わっても一貫性のある対応が可能になります。顧客はスムーズなサービスを受けられるという利点もあります。
長期的なファン獲得
メリットの5つ目は、長期的なファン獲得です。
CRMシステムでは、顧客データが一元的に管理され、各顧客の嗜好や購入履歴、問い合わせ内容などが詳細に記録されます。この情報を活用することで、顧客ごとにパーソナライズされたフォローアップが可能となり、適切なタイミングでの個別対応やサポートを行えます。
たとえば、特定の商品の購入後に関連商品を提案したり、顧客が抱える課題に対して個別のアドバイスを提供したりすることが可能です。顧客は企業に対して信頼感を抱き、長期的な関係を築きやすくなります。
継続的に顧客をサポートすることで、顧客は企業に対して親しみや信頼を感じ、リピーターやファンとしての意識が高まり、長期的なファンの獲得が実現できるのです。
売り上げ向上
メリットの6つ目は、売上向上です。
CRMシステムを構築することで潜在顧客への効率的なアプローチや、既存顧客のフォローアップが容易になり、収益が向上します。
たとえば、興味を示している見込み顧客へのタイムリーな情報提供や、過去の購入履歴や問い合わせ履歴をもとに、既存顧客にリピートや追加購入を促す提案が可能です。
データが整備されたCRMシステムを見れば各顧客の状態やニーズが一目でわかるため、営業チームは最も効果的なタイミングでアプローチでき、成約率が向上します。また、顧客との関係を深めることでリピート率が向上し、安定的な売上基盤が構築されます。
CRMシステムを活用することで、顧客に対して的確なアプローチができ、売り上げの向上を実現できるのです。
関連記事: CRMのデータを活用するには?メリットや手順・活用方法も解説
CRM構築のステップ
ここでは、CRM構築のステップとして、以下の8つを解説します。
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- 導入目的の明確化
- スケジュール計画
- 体制整備
- 課題・要望の洗い出し
- 現状の把握
- システム選定
- システム導入
- 評価・改善
- 導入目的の明確化
それでは、1つずつ解説していきます。
導入目的の明確化
ステップの1つ目は、導入目的の明確化です。
CRMシステムを効果的に活用するためには、導入する目的を明確にし、具体的な目標を設定することが大切です。
たとえば、顧客管理の効率化を目標にした場合、顧客情報の一元管理や、リアルタイムでの情報共有が可能な機能を重視してシステムを選定し、各部署が迅速に顧客対応できるようになるでしょう。
売り上げ向上を目指す場合、リード管理や顧客フォローの自動化など、収益に直接つながる機能を活用することで、営業活動の効果を高められます。
このように、導入目的を明確に設定することで、運用がブレにくくなり、CRMシステムの効果を最大限に引き出すことが可能です。
スケジュール計画
ステップの2つ目は、スケジュール計画です。
CRMシステムの導入を成功させるには、全体的なスケジュールを立て、各段階で具体的に何を行うかを詳細に計画することが必要です。
スケジュールの初期段階ではシステムの選定や要件定義、データ移行の準備を行います。その後、テスト環境での動作確認、社員へのトレーニング、実際の運用開始といったフェーズに進みます。それぞれの段階において、達成すべき目標や作業内容を明確にしておくと、スムーズな進行が可能になるでしょう。
プロジェクトが進む中で、予期せぬ課題が発生することがあります。そのため、あらかじめ余裕を持ったスケジュールを立て、柔軟に対応できるようにすることが大切です。
導入時のスケジュール計画をしっかりと立てることで、目標達成に向けて着実に対応を進められるでしょう。
体制整備
ステップの3つ目は、体制整備です。
CRMシステム導入に向けて専任のチームを編成し、各メンバーの役割と責任を明確にすることで、プロジェクトが円滑に進行します。
まず、プロジェクトリーダーを中心に全体の進行を管理する体制を整えます。データ管理やシステム設定、トレーニング担当といった役割を適切に割り振ることが重要です。
明確に役割分担することで、各メンバーが自分の責任範囲に集中でき、作業の重複や情報の行き違いを防げます。
課題が発生した場合も迅速に担当者間で対応でき、スムーズなプロジェクト運営が可能です。CRMシステム導入後も継続的にサポートを行える体制が整っていれば、システムの定着率も高まるでしょう。
課題・要望の洗い出し
ステップの4つ目は、課題・要望の洗い出しです。
現在の業務における具体的な課題や、CRMに期待する要望をリストアップすることで、導入の目的がより明確になり、システム選定や構築に役立ちます。
たとえば、「顧客情報が各部署で分散しており、全社最適なコミュニケーションができていない」「顧客フォローに手間がかかり、対応が遅れがち」といった現状の課題を明らかにすれば、解決すべきポイントが明確になるでしょう。
また、CRMシステムに求める要望を明確にすることで、導入後に企業にとって本当に必要な機能が備わったシステムを選定しやすくなります。
現状の把握
ステップの5つ目は、現状の把握です。
課題・要望を洗い出した後は、既存の顧客管理や営業活動のプロセスをしっかりと把握していきます。
現状の運用を見れば、「顧客情報が各部署で分散管理されており、情報共有に手間がかかる」「リード管理が曖昧で、営業機会を逃すことが多い」といった問題点に気づくことが可能です。CRMシステムを活用することで、これらを効率化できる可能性があります。
現状分析を行うことで、CRMシステムがどの部門にどのような価値をもたらすかを具体的に把握でき、導入後の運用計画もスムーズに進むのです。
システム選定
ステップの6つ目は、システム選定です。
CRMシステム導入の効果を最大化するためには、自社の目的や要件に合ったシステムを選定することが重要です。顧客管理の効率化が主な目的であれば、顧客情報の一元管理や簡単なデータ検索など、機能が充実したシステムが適しています。
売り上げ向上を目指す場合は、リード管理やマーケティングオートメーション、分析機能が充実したCRMシステムが有効です。
システムの操作性やコスト面も慎重に検討すべきポイントです。高機能なシステムであっても、現場で使いにくければ浸透しづらく、実際の効果が得られない場合もあります。
そのため、デモや無料トライアルを通じて実際の使用感を確認し、各部署の意見を反映した上で、最適なCRMシステムを選定しましょう。自社のニーズに合ったCRMシステムを導入することで、業務効率が向上し、顧客満足度の向上にもつながります。
システム導入
ステップの7つ目は、システム導入です。
CRM導入時には既存システムからのデータ移行や設定の調整を行い、既存の顧客情報や営業プロセスをシステムに反映させます。
社員への教育も大切なステップです。基本的な操作方法だけでなく、実務に即した応用的な使い方を指導することで、システムの定着率を高められます。
たとえば、営業担当者が操作教育の後、顧客データの検索や更新をスムーズに行えるようになれば、日々の業務効率の向上が期待できます。
システム導入時にはサポート体制も整えて、疑問や問題が発生した際、迅速に対応できるようにしましょう。システム導入をスムーズに進めることで、CRMシステムが組織全体で活用しやすくなります。
評価・改善
ステップの8つ目は、評価・改善です。
CRMシステムは導入して終わりではありません。その運用効果を定期的に評価し、必要に応じて改善を行うことが大切です。
たとえば、顧客管理の効率化や営業成約率の向上がどれほど達成されているか、データを用いて具体的に測定しましょう。
評価に基づき、未活用の機能のトレーニングを強化したり、営業プロセスの見直しを行うことで、システムがより実務にフィットするように改善を進めます。
また、利用ユーザからのフィードバックを取り入れて反映すれば、現場での使いやすさを向上させ、社員の定着率を高めることも可能です。
継続的な評価と改善のプロセスを繰り返すことで、CRMシステムは長期的に企業の成長を支える重要なツールとなり、顧客管理や業務の効率化に大きく貢献するでしょう。
CRM構築でありがちな失敗
ここでは、CRM構築でありがちな失敗として、以下の4つを解説します。
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- 全ての機能を使いこなせない
- 操作性が悪い
- 更新に手間がかかる
- ランニングコストが増える
- 全ての機能を使いこなせない
それでは、1つずつ解説していきます。
全ての機能を使いこなせない
ありがちな失敗の1つ目は、全ての機能を使いこなせないことです。
CRMシステムには多くの機能が搭載されているものの、全てをフル活用するのは難しいです。導入したものの、実際に活用されない機能が多いケースも見られます。
たとえば、営業チームが基本的な顧客管理機能しか使わず、データ分析機能や自動化ツールなどの高度な機能が放置されていることも珍しくありません。
原因として、システム導入時に十分な教育が行われていなかったり、チームがそれぞれの業務に適した機能を理解していないことが挙げられます。
そのため、CRMシステム導入の際には、全機能を一度に使いこなそうとするのではなく、業務に本当に必要な機能を優先して活用しましょう。運用に慣れた段階で段階的に機能を拡張するアプローチが効果的です。
操作性が悪い
ありがちな失敗の2つ目は、操作性が悪いことです。
システムの使い勝手が悪いと、導入しても現場の従業員に浸透せず、活用されないままになってしまいます。
たとえば、操作が複雑だったり、情報入力や検索に手間がかかると、従業員が日々の業務でCRMシステムを使うことに抵抗を感じるでしょう。結果としてデータが十分に蓄積されず、システムの価値が半減してしまいます。
特に、営業やサポートの担当者がすぐに必要な情報にアクセスできない場合、顧客対応が遅れ、顧客満足度にも影響が出かねません。
そのため、CRMシステムを選定・構築する際は、直感的で使いやすいインターフェースや、現場での使用を想定したシンプルな操作フローがあるかを重視しましょう。
導入後も社員へのトレーニングやサポートを充実させ、システムが円滑に定着するよう工夫することが大切です。
更新に手間がかかる
ありがちな失敗の3つ目は、更新に手間がかかることです。
多くのCRMシステムは詳細な顧客情報を管理できるように、多数の入力項目を設けていますが、これがかえって現場に負担をかけてしまうケースが少なくありません。
たとえば、顧客と接触するたびに複数の項目を手動で入力・更新する必要があると、従業員の手間が増え、運用が滞りがちになります。
特に、営業担当者などが業務の合間にすばやく情報を記録する必要がある場面では、入力の手間が原因で情報の更新が疎かになり、結果としてデータが正確に反映されないリスクもあるでしょう。
こうした問題を避けるためには、入力項目を本当に必要なものだけに絞るか、入力が自動化される機能を活用するといった工夫が有効です。
ランニングコストが増える
ありがちな失敗の4つ目は、ランニングコストが増えることです。
CRMシステムを導入したものの、運用の中で自社特有の業務に合わせたカスタマイズが必要になるケースも多く、そのたびに追加のコストが発生します。
たとえば、特定の機能の追加やシステムの改良を行う場合、外部ベンダに依頼する費用や、社内での調整時間などが増え、想定以上のコストがかかることもあります。また、カスタマイズを重ねることでシステムが複雑化し、メンテナンスや更新作業も煩雑になりがちです。
こうした状況を避けるために、導入段階で必要な機能を明確にし、将来的な運用コストも見据えたシステム選定を行いましょう。
CRM構築を成功に導くポイント
ここでは、CRM構築を成功に導くポイントとして、以下の2つを解説します。
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- スモールスタート
- 信頼できるパートナー選定
- スモールスタート
それでは、1つずつ解説していきます。
スモールスタート
ポイントの1つ目は、スモールスタートです。
CRMシステムを構築する時は、全社に導入・展開するのではなく、まずは限定した組織やチームから使用を開始しましょう。
たとえば、営業部門やカスタマーサポート部門など、CRMのメリットが直接反映されやすい部署で試験的に運用を始めると、課題や改善点を早期に発見できます。
得られた課題・改善点をもとに、設定調整やカスタマイズを行うことで、全社展開時には利用者のニーズに合ったCRMシステムを構築できるのも大きなメリットです。
限定的に導入を開始し、段階的に展開を広げるアプローチは、CRMシステムの定着率を高められます。
信頼できるパートナー選定
ポイントの2つ目は、信頼できるパートナー選定です。
自分たちだけで一からCRMシステムを構築するのは大変な労力とリソースを必要とします。そのため、経験豊富なパートナー企業を選定し、SaaS型のCRMシステムを契約するのがおすすめです。
SaaS型CRMは、システムの管理やメンテナンスがパートナー側で行われ、自社の導入や運用にかかる負担が大幅に軽減されます。加えて、導入がスピーディーで、アップデートや機能の追加も容易に行えるため、業務の変化にも柔軟に対応できるのが魅力です。
信頼できるパートナーを選定することで、初期設定やカスタマイズ、社員へのトレーニングも円滑に進められ、スムーズな立ち上げが期待できるでしょう。
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まとめ
この記事では、CRMシステム構築の基礎知識とメリット・構築ステップ・ありがちな失敗と成功に導くポイントについて詳しく解説しました。
CRMシステム構築を成功させるには、システムの選定から運用、評価・改善まで一貫した計画が重要です。失敗しがちな「全機能の使いこなし」や「更新の手間」を避け、スモールスタートや信頼できるパートナーとの連携強化を図ることで、現場に適した形でのCRM導入を目指しましょう。
なお、インキュデータでは、顧客情報を活用したデータ戦略に関するコンサルティングを提供しています。自社のマーケティングで顧客情報の効果的な活用を検討している方は、ぜひご相談ください。